返済が苦しくなったとき、多くの経営者が最後まで避けようとするのが、金融機関への相談です。「言えば取引を切られる」と考えるからです。

しかし実務の現実は逆です。金融機関が最も困るのは、突然の延滞です。 事前に相談があれば、内部で手続きを踏んで対応できます。何の連絡もないまま引き落としができなければ、担当者は上司に報告せざるを得ず、そこから先は事務的な処理が始まります。

「返済できなくなってから相談する」のと「返済できなくなる3か月前に相談する」のとでは、使える選択肢の数が違います。

相談のタイミング:資金がショートする3か月前

判断基準はシンプルです。13週の資金繰り表で、残高が危険水準を下回る週が見えた時点が相談のタイミングです。

なぜ3か月前か:

  • 金融機関内部の稟議に時間がかかる(支店決裁で済まない場合、本部審査が入る)
  • 複数行取引なら、行間の調整にさらに時間がかかる
  • 経営改善計画の骨子を作る時間が必要

ぎりぎりで駆け込むと、「時間がないので今回は対応できない」という結論になりやすい。時間そのものが交渉材料です。