3行結論

  • 令和8年度診療報酬改定の改定率は**本体プラス3.09%**で決定。3%超は1996年以来、約30年ぶりの水準です
  • 内訳は賃上げ対応+1.70%、物価対応+1.29%、政策改定+0.25%、適正化・効率化▲0.15%
  • 施行は2026年6月1日。財源は「体制を整えて算定できる病院」に厚く配分される設計であり、算定体制の点検が急務です

決定の経緯

2025年12月24日の大臣折衝で改定率が決定し、中医協での審議を経て2026年2月13日に答申されました。施行は従来の4月ではなく2026年6月1日です。

赤字病院にとっての意味

各種調査で病院の6〜7割が赤字とされるなか、今回の引き上げは間違いなく追い風です。ただし注意すべき点が2つあります。

  1. 増収は自動ではない — 改定財源の多くは、入院基本料の引き上げに加え、新設・拡充される加算(物価対応料、ベースアップ評価料、看護・多職種協働加算など)を通じて配分されます。施設基準の確認・届出・算定体制が整っていなければ、取り逃します。
  2. 賃上げとセットの設計 — 賃上げ対応分(+1.70%)は職員の処遇改善に充てることが前提の設計です。増収分をそのまま収支改善に充てられるわけではない点に留意が必要です。

自院で確認したいこと

  • 新設・拡充加算のうち、自院が算定候補になり得る項目の洗い出し(届出・施設基準の確認が必要です)
  • 6月1日施行に向けた院内の算定体制・記録様式の準備状況
  • 賃上げ・物価上昇分と改定増収分を織り込んだ収支計画の引き直し

最終的な算定可否は、届出状況、診療内容、審査支払機関等の判断をご確認ください。